猿の惑星/キングダム (2024)

文字数 832文字



【大いなる「猿の惑星の旅」は続く 】2024/5/10

高校3年の時に見た「猿の惑星(1968)」の衝撃に惹かれ続けて56年、 本作も無視することはできなかった、そのくらい第1作はシネマ史に残る問題作だったわけである。
   
人類滅亡をテーマにしたSFは数多存在するが、映像できっちりと表現されるとそのインパクトは数段威力を増すようであり、当時はしばらく受験勉強に手がつかず、少ない小遣いを工面してもう一度映画館(シネコンではなくて)に足を運んだ記憶がある。

その後続編が次々と、途中からはビギニングストーリーに戻り、そこから猿と人類の闘い・共存が描かれてきた。
本シネマは「新バージョン」と銘打っているようだが、結局はその流れの先にある、猿の救世主であったシーザーの死から本作は始まる。

シーザーの死後、部族単位に孤立した猿を再び統一しようとするキングダムと抵抗するイーグル部族が本作のテーマである。
人類は第1作同様、低級種目として猿の蔑視を受けるなか、人類の高度な科学技術が残存している、それを手にするものは誰・・というのがサブテーマになっている。
   
キングダムの捕虜となったイーグル部族を取り戻すべく闘う青年ノア、彼にシーザーの正しい教えを伝える西田敏行さん似のラカ、 彼らに付きまとう謎の人類(女性)・・・という構成で物語は進む。(余談になるがメイクされているとはいえ登場人物はほとんど猿である)
   
猿の権力闘争、財宝ハンティング、サバイバル組織などのエッセンスが注ぎ込まれているが、謎の女性人類の秘密が薄っぺらいので、予想したとおりの展開になり興味が大きく削がれてしまった。
猿の人間狩り、人類の遺産、廃墟となった都市・・・・並べられた素材に新鮮味はなかった。

とは言え、ノアが率いるイーグル族と謎の女戦士との物語は間違いなく次回に続くようである。
ぼくの「猿の惑星」の大いなる旅も当分終わることがないようだ、元気でいなければと思った。
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