ジェミニマン (2019)

文字数 722文字

【ギャラはもちろん二人分ですよね?】 2019/10/29



物語りの骨子はさほど斬新というほどでもない、いやむしろ陳腐かも。
伝説の暗殺者が引退する、彼が抱える秘密を消し去ろうとする組織、またもやアメリカ情報組織の暗闇が舞台。
今作では引退する暗殺者を彼のクローンが彼を消しに来るという設定だが、過去にもこの種の設定は無きにしも非ず。

製作ブラッカイマー、監督アン・リーのアクションコンビならではの小気味よいテンポに乗って安心して鑑賞できるシネマであることは間違いない。
今までに見たことの無いアイデア溢れるカーチェイス、銃撃シーンはシネマならではの大きなスクリーンに映えていた。

だが、やはり今シネマの存在意義は、人間VFXに尽きるだろう。
ウィル・スミスが51歳の熟年暗殺者と、23歳の若手暗殺者両方を演じる不思議感がず~と付きまとって仕方がなかった。
若い方は年寄りのクローンだという、
二人がまったく同じ人間だという設定をシネマは飽くなく追及する。
当然二人のアクションであれ、会話であれ、ハグであれ、ツーショットが続くがまるで違和感がなかった。

演じたのはウィル・スミス一人だけ、
肝心の若きウィル・スミスの顔はすべてデジタル画像だという!
「この年齢での経験があってこそ二人を演じ分けることができた」とウィル・スミスのどや顔。

ウィル・スミスにはちゃんと二人分のギャラガ支払われたのだろうか。
でも文句を言わない方がいいのかもしれないな、
次回作では、本人がいなくてもウィル・スミス主演作ができることが分かったのだから。

老婆心:
クライブ・オーウェンが渋い演技で、シネマ全体の跳躍感を抑えてくれた。
クライブにもいつか、若い時の顔でジェームス・ボンドを演じてほしいな。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み