ラスト・ターゲット (2010)

文字数 594文字

【パーフェクト映像】 2011/11/5



マーティン・ブース原作、
アントン・コルベイン監督の組み合わせだけで目が眩みそう。
この贅沢に加えてアブルッツォの山逢いの町でのロケーション、
何をこれ以上欲しがりましょうや?

お目当ての映像は想像以上のイタリアンな映像にも加速されパーフェクト。
シネマというよりスティル連続描写と表現すべき静謐感溢れる、
まさに一編のポエム。
この静止画のごとき綺麗過ぎる構図に酔うだけでも本シネマの価値あり。

アブルッツォのワイン、モンテプルチャーノ
アブルッツォのモツ煮込み料理
アブルッツォの石の家
城壁の町の遠景、俯瞰
市場、バール、坂道
座してイタリアにトリップしていた。

原作の、ストイックでありながら人間的弱さを内に秘める闇の稼業人を演じる
ジョージ・クルーニーの嬉しさが伝わってきた。
ほぼジョージの映像独り占め、ファンにはたまらない。
原作に色濃く漂う善悪の皮肉がすっかり払拭され、
勧善懲悪に変換されていたのも仕方なきことだ。
名画を見てイタリアを愉しみジョージを愛でることができるのだから。

さてここで質問です:
「ラスト・ターゲット」、
「ザ・アメリカン」、
「暗闇の蝶」、
「影なき紳士」、
「A Very Private Gentleman 」
全て同じ作品・小説の異なるタイトルです。

どれが今回のシネマにぴったりでしょうか?
先ず落選するのが 「ラスト・ターゲット」だと思うんですがね。

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