新宿インシデント (2009)

文字数 540文字

【事件があり、すべては闇に】 2009/12/2



香港映画もジャッキーさんも本来僕の守備範囲ではない
・・というよりか
避けてきた僕なのだが、ときたま人は惑うことがある。
今思い出してみても、何故?が解明できないが、要するに観てみたくなったのだろう。
そこには、
香港映画の様式美はなく、ジャッキーさんには浮ついた雰囲気が微塵もない。
新宿を舞台にした中国密入国者の苦悩と破滅がシリアスに描かれている。
お決まりとしか思えない、出身地別の中国人の対立、そこに生じる暴力と犯罪、
彼らを利用しようとする日本人裏稼業の面々、などなどはいまさら驚くほどのものではない。

実際、ストーリーはおよそ20年近く前のことだとすれば、
このシネマは現在世界経済をリードする中国からの鎮魂歌なのだろう。
あんな事もあったね・・・ってやつなのか。
それにしても同胞同士の醜い争い、過激な暴力に辟易してしまう。

こんな異常を見過ごしてきたのが、普通の心優しき日本人なのだ。
その真情を一身に代表した刑事(竹中直人)の偽善ぶりに僕はむずがゆむ。

新宿にはもうずいぶん長い間足を運んでもいない。
一体新宿は国際都市なのか? 怖いだけの街なのか?

老婆心:
ジャッキー・チェン 老いたり。
性格俳優へ転進したいのだとすれば、本作品は中途半端だった。
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