マーベラス (2021)

文字数 574文字

【ニキータ・ボンド・ウィック】 2022/7/5


最後まで本シネマの製作意図が腑に落ちないまま、一方では圧倒的な殺戮アクション連続にあっけにとられていた。
ブルガリア、ベトナム現地ロケ敢行がコロナ渦のなかかどうかは知らないが近場の似た風景で適当に誤魔化すことのない贅沢なシネマだった。
前述のとおり、血が飛び散り骨が砕け死体がゴロゴロ転がり爆発で屋敷が吹っ飛ぶ・・・・近年の超リアリズムアクションシーンと裏腹に、地味な役者を配したところから察するには、「シネマにおけるアクション図鑑 2021年版」という評価が適切なのかも。

凄腕殺し屋は元ベトナム孤児、彼女を拾い育てた心優しきレジェンドスナイパー、対しては護衛任務に徹するスマート紳士、
三人のプロフェッショナルがそれぞれの意地とテクニックを競い合う中でのアクション図鑑である。

それぞれニキータ、ジョン・ウィック、ジェームス・ボンドを思い起こさせるエピソードが本作では堂々と中核に据えられている。そこに拘ったせいなのか、物語りのキーである「なんのために」のカタルシスが薄弱になってしまった。

いやいや、
本シネマはスカッと見終わることができればそれで幸せのシネマである、筋が通る必要はない。
だからニキータが少しおばさんでも、ボンドが爺さんでも、これまたウィックも体重オーバーのご高齢でも、気にしない気にしない。
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