ゴッホ 最期の手紙 (2017)

文字数 507文字

【油絵アニメーションはゴッホブランド】 2017/11/8



冒頭に 「100人以上のイラストレーターが本作にかかわっている」 という意味のメッセージが伝えられる。

その意味はシネマが始まってすぐに理解できた。
俳優が演じるゴッホはじめ登場人物も、背景の田園風景も、街並みも、部屋のなかも・・・すべてがゴッホタッチに設えてある。
実写を基にした油絵アニメーション、初めての経験だった。
特徴ある配色、発色 それを創り出す筆づかいすべてが「ゴッホブランド」になっている。
その中には今では有名な作品の構図、色使い、人物が登場する。
回想シーンに限ってモノクロトーンになる、
これはゴッホブランドを見続ける疲労回復タイム、ほっとする一時でもある。

物語は邦題にある「ゴッホが弟にあてた最後の手紙」を届ける経緯を描く中で、彼の死の真相に迫る興味をも引き起こしてくれた。
ゴッホ最後の地で彼に接した人々が思い描くゴッホの真の姿が揺れ動く、彼は本当に狂気のひとだったのか? それとも?

原題 「LOVING VINCENT」がそのまま回答になる。
自分の描いた絵を観て誰かが生きる喜びを感じ取ってくれるとうれしい・・・
愛すべき天才ゴッホの言葉だった。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み