クラッシュ　（２００４）

【サラダボールのスクルージ】　2007/2/8



予備知識無しで観た。
暗い作品だ。
前半は強烈な人種差別シーンの連続で､意外と社会的メッセージを含んだ作品か・・・って勘違いしてしまった。
これは童話作品です､それも確信犯的教育童話として創られている。
悪い人たちが最後には､いい奴になってしまう定型パターンだ。
まぁ、全員スクルージというわけにはいかないが､人種のサラダボールの国もまんざら捨てたものではないと信じたいのだろう。

童話としてのピークは「天使のベール」エピソードに象徴される。
ここは、僕が近年もっとも騙されたシーンのひとつとだけど、後味のいい騙しだったね。
そうさ、童話が必要なのは、人生の現実に向き合う大人たちなのだ。

《余談》ライアン・フィリップひとり、スクルージになれないのは期待の演技派だから
・・かな？