ジュディ 虹の彼方に (2019) 

文字数 604文字

【レネー が戻ってきた】  2020/3/10



「コールド・マウンテン」以来16年、50歳になったレネーが戻ってきた、
それもなんとアカデミー主演女優として。
もちろんブリジッド・ジョ-ンズの真剣な役作りも女優として評価するものだけど、
レネーの真髄はシネマのなかに溶け込むような自然な目立たないサポート演技だと
信じ込んでいた、これこそ演技派というわけだ。

ところがどっこい、
ジュディ・ガーランドを演じて、
アカデミー主演女優賞を獲得したと聞いて信じられない思いだった。
僕もさすがにジュディをリアルタイムで知ることはないものの、
永遠の美少女、世界のアイドルというイメージのジュディ・ガーランドだぜ。
それはすぐに訂正される、ジュディの晩年、死の直前の貧窮時代のジュディだという。
レネーには美味しいキャストだったに違いない。

死の半年前、薬物に依存しやせ細ったジュディ、
古くからのロイヤルファンに気遣うジュディ、
ディナーライブでやじられてやり返すジュディ、
子どもを養育できなくなるほど困窮するジュディ、
子役時代から愛への渇望と挫折を繰り返すジュディ、
それでもスターの矜持を最後の最後まで持ち続けるジュディ、

本来なら観たいとは思わない「スターの末路」、
そこでレネーの命迸る演技に逢えてよかった。
アカデミー賞は至極当然、よくぞ主演女優の機会をものにしたレネーの強運は神の御心か。。
さてレネーの次の挑戦は何なのだろうか?楽しみだ。

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