ゴースト・イン・ザ・シェル (2017)

文字数 605文字

【ゴースト・イン・ザ・シェル】 2017/4/8



人造人間なのだから、日本人モトコの肉体が白人に改造されるのも理屈だし、日本人女優を使うのはビジネス面では暴挙に等しいと納得できる…ハリウッドシネマだ。
スカーレット・ヨハンソンはかわいそうにシェルに包まれておデブさん、美しいお顔の演技だけの勝負だったが さすがハリウッドスターらしい貫禄だった。

このところAIブームもあってなのか、またVFXの飛躍的進化もあってサイボーグジャンルのシネマが驚きの映像を運んでくれるようになった。
しかし意外だったのは、本作においては少しくたびれ汚れた未来社会の街並を背景に、公安9課部隊がプリミティブな銃撃戦を展開する。
物語展開自体はステレオタイプであることを物ともせず、目玉をミラ少佐の自分探しに集中させ、その中で彼女のスーパーパフォーマンスを愉しむことになる。

ところで、日本人俳優の配置が興味深かった。
ビートたけしさんの権力側(正義側?)特殊部隊ボスはいかにも似合っていないが、しっかりと見せ場を作る。
せっかくすべて日本語のセリフなのに聞き取りずらいところなど、有能な官僚とはとても思えなくて、そこが逆に結構クールだった。
一方のモトコの母役の桃井かおりさんは、「アジアのお母さん」という壮大なイメージを登場した瞬間に醸し出している。
こちらはすべて英語のセリフ、ハリウッドシネマで存在感を十分に示してくれた、文句なしのクールだった。
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