僕だけがいない街 (2016)

文字数 522文字

【未来は切り拓くもの、変えるものではなく】 2016/3/24



SF少年のなれの果て…と繰り返しているのは言い訳ではない。
パラレルワールドもしくはタイムトラベルによるパラドックスが大好きなのである。
本作で主人公(藤原竜也さん)が体験する「リバイバル」というのもその類いのものだ。

肝心の「リバイバル」の説明もなく、それがなぜ18年前なのかの理由もなく、物語が進行するのがシネマの醍醐味だ。
SFシネマはこうでなくては。
細かい偽科学論のようなものは書面にて参照すればいい、ずばり絵で魅せてくれるシネマがたまらない。その意味で、本シネマはSFシネマとして十二分の価値があった。

18年前は主人公の小学生時代、そこで起きた連続殺人事件の解明が本シネマのテーマになる。
思考は29歳の小学5年生が事件を推理し友達を守っていくところはちょっとした少年探偵団、いやがうえにも血沸き肉躍る。
1988年 ⇔ 2006年の移動、主人公の献身で何が変わるのか、そして何が変わらないのか?
シネマの進行に身を任せて楽しませていただく。

SF度合いはたいしたことはないが、自分の力で人生を切り開くことの大切さをシネマは教えてくれる。
もっともSF表現の目的も実はそこにあるのだけれど。
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