ピンクとグレー (2015)

文字数 582文字

【謎解きはゴーストに】 2016/1/10



行定監督シネマは見逃さない方がいい
・・・と念じながら「つやのよる・・・・」以来のご無沙汰でした。
そうです、
このシネマは見逃さない方がいいでしょう、ぜひ。

いつものように予断を入れず、狙いは行定作法にのみフォーカスします。
唯一TV番宣でネタバレぎりぎりコピーに曰く 
「途中から驚愕の展開に・・・」も意思の力で無視します。
劇場内の観客層の異変、若い女性が多い!に少し動揺しながらも集中します。
(女性ファンの多さはあとで調査し納得しました)

なるほど、途中の展開ギアーチェンジは鮮やかなものです。
いわゆる構成トリックですね。
最近読んだピエール・ルメートル著の「悲しみのイレーヌ」などと同種類の方法でした。
このトリックは一種の詐欺のようなものです。
信頼していた作り手に、想いっきり騙されるのですから
エンターテイメントでなければ喧嘩か訴訟ものですね。
シネマではそれも素晴らしいと評価されるのでしょうか?

その救いは柳楽優弥さんの登場で解消されました、僕の場合はですけど。
もし彼がいなかったら、薄っぺらいアイドルシネマになったように懸念します。
行定さんが as he is で出演してまで作りたかったトリックを、
柳楽さんが最後きっちりまとめました。

それこそが行定さんの切り札だったのですね。
謎解きはあの世で、ゴーストにしかできないのでした。

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