検察側の罪人 (2018) 

文字数 528文字

【原田監督、アイドル路線邁進中】  2018/8/24



たまたまなんだろうか? それとも何かに目覚めたのだろうか?

直近の原田シネマ3作はジャニーズ俳優(元もいるけど)を起用しているのが
僕には意外な印象だ。
本木さん、岡田さんはじめ、今作の木村さん、二宮さんたちは無論
ぽっと出のアイドルなんかではない。
皆さん独自の俳優業を営んでいる。

それにしてもSMAPと嵐の人気者が共演するとは贅沢至極、
以前より二宮さんのセリフ回しに感心しっぱなしの僕は今作にも大いに期待をかけていた。
そのあたりの差配加減は脚本でうまく調整され、またしても二宮節を堪能させていただく。

原田監督の脚本は大胆、細部にこだわらずアイドル二人にフォーカスしていく。
「正義」の裏表をベテラン・若手の二人の検事に託す手法は鮮やかだった。

本来であれば、冤罪恐怖、時効殺人事件遺恨、言論不自由、政治汚濁、なども
語られる素材だったが、世の中の苦悩はすべてを現場の正義担当者に引き渡されていた。

木村・二宮カップルが前提でのシネマづくり、
キムタクが加齢をうまくわがものにしたシリアス演技で好感だった。

久々に骨太の原田作品を楽しませていただいた。

老婆心:
共演女優さん、アイドル二人を食っちゃわない人選だったのかな?

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