タリーと私の秘密の時間 (2018) 

文字数 647文字

【バイバイ パーフェクト】 2018/8/20



シャーリーズ・セロンが製作にもかかわっていたように、
彼女の強い想いがこもったシネマだった。
今までも、強い女性を演じて喝さいを浴びてきたセロン、
片腕の強面戦士(マッドマックス 怒りのデスロード 2015)や
不死身の諜報員(アトミック・ブロンド 2017)では
男どもを蹴散らしてくれた。
女優至上主義の僕にとってはまさにセロンはヒロインのなかのヒロインだ。

ところで本シネマで彼女が演じたのは頑張り屋の専業主婦、
赤ん坊(3人目)の世話に死に物狂いで挑む姿は、やっぱりヒロインだった。

頑固な皮肉屋の主人公マーロは、情緒不安定な長男のことで学校を恫喝する、
裕福な兄貴の援助に素直に頼ることができない、
ママ友たちと楽しくコミュニケーションできない、
家事が溜まり溜まって家のなかはゴミ収集車のよう、
旦那(懐かしのバンド・オブ・ブラザーズ ニクソン大尉)はゲームばかりで色気なし、
でも、そこに現れたのが夜間ベビーシッターのタリー、
女性二人の巻き返しが始まる。

シネマは、頑張り屋のマーロを応援するかのように見せながら、
頑張らないことの意義も見せる大きなカタルシスが用意されている。

そうなんだね、できなくてもいいことっていっぱいある、
そんなことはさっさと忘れてしまおう、
マーロが家族と一緒にいることが大切なのだった。

老婆心:
またもや、軟弱な日本語タイトル。
無思慮というべきかも、語るに落ちるとはこのこと、「秘密の時間」はひどい。
ストレートに「タリー」であるべきだった。

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