映画 ホタルノヒカリ (2012)

文字数 664文字

【もうちょっと、本気でシネマを見つめてよ】 2012/6/9



人気TVドラマシリーズの劇場向け作品だそうだ。
性懲りもなくこのパターンのシネマが作られ続いている。
性懲りもなくこのパターンが好きな顧客がいるからだ。
本シネマは、その意味では「マーケットイン」典型商品に違いない。
僕はといえば 
TVドラマを見ないが故に評判だった(らしい)ドラマが劇場で観られるチャンスはありがたい。こじつければ、この業界においては僕は典型的な「プロダクトアウト」潜在顧客である。

マーケティングとしてはそこに《利益》と《顧客満足》が残せれば大成功となる。
しかし、TVドラマ映画化スキームにおいては顧客満足はTVドラマファンに偏重し、幅広いシネマファンには一顧だにない。
近年日本シネマ産業では、偏ったマーケティング思考がシネマの総合芸術思考を凌いでいるようだ。
結論から言うと
そこまで理解しているのであれば、対象顧客ではない僕は、端から本作に手を出さなければいい。
本音を言うと
他愛のない内容を美形女優がダラダラ、グズグズ演じるのが見てみたかった。
ローマの風景を、たとえ「ローマの休日」パロディとしても見たかった。

一番面白く感じられたのは、エンディングロール。
女優の歌う「ムーンリバー」が可憐でいいと感心していたら、これが大勘違いのオチあり。
中国語、ハングル語も混ぜての奮闘につい噴出してしまった。
エンディングロールでは、(恐らく)TVドラマの名シーンスチルが映されていく中で、モノローグが続く。
動画のない、セリフのない時間帯がベストだった・・・・象徴的過ぎる。
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