花腐し (2023)

文字数 409文字

【ヰタ・セクスアリス】 2023/11/14


誰のヰタ・セクスアリスなのか?
誰の性欲的生活なのか?
原作者であり、監督であり、シナリオライターであり、俳優であり、そして鑑賞者であるぼく自身なのだろう、それは普遍的であって同時に個人的なものだから。

本シネマは脚本を核として廻る、比喩としてもリアルとしてもであるが。
雨の一日を敢えて白日と言い切ってしまえば、脚本を生業とする二人の男が脚本の世界の中に若き日のヰタ・セクスアリスをジトジトと語る白日夢だ、とても興味深い。

綾野剛さん,柄本佑さんが演じる二人がいつの間にか一人に重なるとき、白日夢は終わり、そこに懐かしくも苦い思い出だけが残る。
祥子を演じたさとうほなみさん、R18ご苦労様でした。

芥川賞原作は未読だが、賞に違うことなく読後の鬱積すら想像できるようなシネマ、しかし繰り返しになるが興味深い。
芥川賞小説は苦手だけど、本シネマにはシネマ芥川賞を差し上げたい。
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