ザ・シークレットマン (2017) 

文字数 639文字

【ディ-プ・スロートの悩み】 2018/2/26



ウォーターゲイト事件から46年が経過したいま、
事件で注目を集めた極秘情報漏洩者「ディープ・スロート」を描くシネマがつくられた。
マーク・フェルトFBI副長官(当時)がディープスロート(2005年本人が告白)になるまでを
リ―アム・ニーソンが真摯に演じていた。

FBIこそがアメリカの警察であるという強い自負で30年間務めてきたフェルト、
ホワイトハウスからの様々な圧力に対抗するフェルト、
そこにはフーバー長官所有の機密情報という切り札が見え隠れしている。
どうやら、本シネマはFBIと政権(ニクソン大統領)との確執、
どこにでもいつの時代にもある官僚と政治家の争いがテーマのようだった。
そのエッセンスとしてフーバー長官の死去とその後任人事、
大統領府職員による民主党本部盗聴工作(ウォーターゲイト事件)をメインにシネマは進行する。

副長官フェルトの高潔な思想、そんな夫についていけない妻(ダイアン・レイン)、
ニクソンの指名で長官代理を務めるグレイからの捜査妨害、FBIの負の仕事(違法捜査)の悪夢がよみがえる、
シネマはフェルトが組織と自分を裏切る過程をじっくりとたどる、それはディープ・スロートへの道だった。
国家中枢の腐敗に対する正義心だったのか、それとも個人の恨みだったのか?
結局それは不明のままだった。

今、ウォーターゲイト事件以来のスキャンダルといわれているトランプ政権の迷走、
再び、FBIの崇高な使命を目の当たりにすることになるのだろうか?

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