告発のとき (2007)

文字数 507文字

【SUGOI】 2009/2/5



戦争と若者。
その悲劇は今まで繰り返し語り伝えられてきた。
シネマでも何度も取り上げてきたテーマだ。
今また、
戦争の悲劇を描いた名作に巡り逢えた感慨に浸っている。

ストーリーの骨はイラク戦争から帰還した息子の不可解な死を追う父親。
当然明るく楽しい内容からはほど遠いが、
ミステリー仕立てのなか最後まで魅了される。
脚本がすごい。

武骨な父親役なら今トミーに替わるものはいない、
自分も兵士だから理解できる息子の死。
トミー・リー・ジョーンズがすごい。

息子二人を軍隊に召し上げられる母親、
父息子の絆に疎隔される母の悲しみは幾ばくか。
スーザン・サランドンがすごい。

差別に負けないど根性女デカ、警察の非力に嘆きはとどまらない、
主人公にいつしか傾倒する。
シャーリーズ・セロンがすごい。
三人の演技派俳優のみならずバイプレイヤーもすごい。

映像がシャープ、片田舎の日常をナイーブに再現し、
非日常の異常な死と対比させている。
悲しみの母親を突き放すような頭上からのショットの美しさにおののいた。
カメラがすごい。

無駄のない構成、
メリハリを充分効かせ最後まで緊張感を持続させてくれる。
編集がすごい。

ポール・ハギスがすごい。

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