奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ (2014)

文字数 647文字

【ビリギャル、ビリギャルソン】 2016/9/7



フランスの学校給食はフレンチ(当たり前!)のコース料理を陶器の食器で食べる・・・とマイケル・ムーアのレポートにあった。
それだけとってもフランスの教育システムの伝統を重んじる心意気が伝わってきたものだ。
自由・平等・博愛を国是とする教育においても、
しかしながら、落ちこぼれ生徒は出てくる、教育とはそういうものだ。

本シネマは、そんな落ちこぼれ(学業劣等生)を導く教師の辣腕が描かれていた。
主人公の女性教師は20年の実績を自負して、「私の授業に退屈することはない」と一年の最初に宣告する。さて、その方法はいかなるものだったのか?

主人公はホロコーストのフランス人犠牲者を忘れないための研究発表大会に生徒たちを向かわせる。その狙いは:
●資料を集めるだけではなく、その視点を評価する・・・発想のアイデア
●他人の意見ではなく、自分の考えを持つ・・・オリジナル性
●クラス全員の発表形式にこだわる・・・チーム力
人生にとって大事な資質がここでは養われていく。

このクラスも典型的だが、フランスの生徒たちの肌の色、宗教は多様である。
そんな様々な価値観の渦の中で高校生が一つのテーマに集中して協力する姿は神々しい。
どの時代においてもどの社会にあっても、教育者の力がいかに重要であるかを納得させてくれる。

一方で、ナチの組織的ユダヤ民族虐殺の罪の重さを、未来永劫ヨーロッパ連合が忘れない努力をしていることを知ることができる。
安直ということなかれ、実話に基づいてのシネマだそうだ。
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