ロッキー・ザ・ファイナル (2006)

文字数 930文字

【これからも勇気を持って生きていけます】 2007/12/10



拝啓
ロッキー・スタローン殿

あなたに出会ったのは僕が勤め始めた新人の頃でしたから、
あれから30年間、あなたはずっと夢を追い続けていたのですね。
僕も今では35年ものサラリーマン実績を持つまでになりましたが、
さて僕の夢はどこまで持ちえたのでしょうかね。

あなたは怪物だから、またあれは夢物語だからといって他人事とおもうには、
あなたとの初対面は強烈でした、
あの30年前心から感動し震えたことを覚えています。
その後のあなたも、毎回会うごとに驚かせてくれましたが、
やはりあなたは怪物でした。

どこのあたりからでしょう?第3~4話ぐらいだったでしょうか、
いつしか習慣のようにあなたに再会していた時期がありました。
結局、あなたは僕の理想だったんだなと思い至りました。

ザ・ファイナルと銘打たれた本作品、
お会いするのをかなり躊躇しました。
どう想像しても、ロッキーはファイナルにはならないと信じていたいからでした。
で、とうとう、
ようやくあなたの締めくくりに対面しました。

なるほど・・・と思いました。
いくぶん説教臭いところは加齢のせいでしょうが、
これは僕も同じなので気になりません。
気に病んでいた遣り残しものが始末できて、本当によかったですね。

「歳をとっていくと、当然できなくなることがある」
とあなたは認める一方、
「でもだからといって、年寄りからその権利を奪うことはできない」
と反論する。
この言葉を聞いただけで僕は満足、
これからも勇気を持って生きていけます。

お約束のファイトも豪華でしたね、
なんと現役チャンピオンとのエキシビションとは・・・。
懐かしくも最初のアポロとのファイトを思い出しました。
あなたが今回も強いだろうと信じておりました、
すばらしいラストファイトでしたね。

ロッキーの若い後継者もできてこれまた大きな安心です。
それにお洒落な良いレストランじゃないですか、
息子にもやっと正面から向き合えたし、
ポーリーも離れないし、
エイドリアンの思い出だけに生きるあなたではないのですね。
本当に安心しました、
そして、
ロッキー・スタローンにたくさんの「ありがとう」を捧げたいと思います。

あなたとともにこの30年を生きたファンより。
敬具

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