アフタースクール (2008)

文字数 490文字

【思い切り気を抜こう】 2008/12/7



謎解きシネマはオリジナルであるべし。
知名度、評判の高い原作に頼る安易な製作状況にうんざりしていたところにこの一作。
原作本シネマの鬱陶しさ、欲求不満を思い切り解消してくれる。
もっと言えば、須らくはシネマはオリジナルであるべしなのだが・・・。

本作のように、
映像で観客を翻弄しようと計画すれば僕は無力である、抵抗などできない。
気持ちよく、おとなしくシネマに従うのみ、そして終盤のカタルシスに酔いしれる。
これこそはシネマの醍醐味だ。

長く生きると、悪知恵がついてくるし生半可なことには驚くこともない。
まして、
世のベストセラー小説をシネマに置き換えたところプロットをさわってみても知れたもの。
結局はその映像化過程に興味を持つぐらいの楽しみしかない。

本シネマは、その点冒頭から怪しい仕掛けらしきものが連続してきて気が抜けない。
いやいや、ここは思い切り気を抜いていた方がいいようだ。
せっかくのオリジナルミステリーに予断などもって接してはいけない。

驚こう、唖然としよう、悔しがろう・・・そして楽しもう。

当たり前にふと思った、
この脚本は本(小説)にならない。

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