アド・アストラ (2019)

文字数 671文字

【クリント,ジェームスでスペースカウボーイ】 2019/9/25



宇宙飛行士(元?)でトミー・リー・ジョーンズとドナルド・サザーランドの
御大お二人が出演している。
さすがにあのスペースカウボーイの面影は偲ぶ術もないなどと思ってはいけない、
どっこい本シネマはスペース・カウボーイのような軽妙な内容ではない、とても重い。

事前の宣伝では 
「ブラッド・ピットの アド・アストラ」というパターンが引っかかっていた。
「遥か宇宙に父を探し出す」というサブタイトル的なコピーにもなんとなく違和感があった。
近未来とは言え火星にコロニーを有する時代のお話とすれば、もう立派なSFシネマである。
しかし今回のSFのSはSience ではなく Speculative の方、思索に富んだお話になっている。

伝説アストロノーツの父(トミー・リー)、
人類のために家族を捨てた父、
知的生物を宇宙の果てまで求める夢見る父、
そんな父に反発と憧れを感じる息子(ブラッド・ピット)、

宇宙で進行する父息子の葛藤物語、これは思索的すぎて頭がしびれてくる。
息抜きの事件・事故もとってつけたようで僕のカタルシスには到底なり得なかった。
地球を滅ぼしていく人類の救世主としての未知の知性をテーマにしているわけでもない。
結局は父・息子の話に回流する閉塞感に少々ウンザリしてきた。

そして、
家族の大切さを切々と訴えるブラッド・ピットを想像すると、少し悲しくなってくる。

老婆心:
この際だからクリント・イーストウッドにも友情出演してもらって、
ジェームス・ガーナ―の思い出を語ることにでもすれば愉快だったろうに。
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