がんばれ!ベアーズ (1976)

文字数 615文字

【 たかが野球だけど 】 1977/9/20



軽々しくお子様向けシネマと決めつけてはいけない、子供と一緒に大人たちも楽しめる、そして考えさせられる。

ベアーズはリトルリーグのダメチーム、どうしようもないガラクタ(失礼)選手が集まっている。一度見放した監督(ウォルター・マッソー)が子供たちとともに、もう一度チームを再生しようとする物語だ。
シンプルでわかりやすく、感情移入がたやすい、よくあるパターンではある。
ライバルチーム、ヤンキースは監督(ヴィック・モロー)による厳しい管理体制が敷かれている。シネマはヤンキースの管理指導方法とベアーズの精神的指導を対比させながら進んでいく。

「お前ら勝ちたいんだったらこっちのゆうことを聞け」が「たかが野球じゃないか、でもやれることはやろう」に変わっていくと、ベアーズが勝ち始める。
スポーツで大切なことは、チーム全員が力を合わせること…だと気づく。
それは日本式根性でもなくアメリカ的合理主義でもなかった。
アメリカの心の拠り所「野球」を介して、現代管理社会の歪を、子供たちから教わることになった。
日本であれば何が野球の代わりになるのか? 思いつかなかった。

アマンダ(テイタム・オニール)を別としてベアーズメンバーのガラクタが一気にスーパーマンになるわけではない。
でも、ライト・ティミー坊やがフライをキャッチする場面で僕は危く涙をこぼすところだった。
たかが野球されど・・・。
(記:1977月9月20日)
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