トゥルー・クライム (1999)

文字数 611文字

【ワルの共感】 2011/12/6



原作は手に汗握るベストセラー小説。
クリントにはこのようなオファーが多いのだろうか、原作ものシネマがこの時期 多くなっている。
ストーリーは、は6年も前の事件を、たった24時間で死刑執行中止に持ち込もうとする、記者のはなしだ。
ありそうもない設定だからこそ、人は本を買い、観客はスクリーンを見つめる・・・これぞエンターテイメントの原点に、クリントは今回は立ち戻っている。
もともとタイムリミットストーリとしてシネマ向きの素材だし、クリントもアクション強迫概念から解き放たれて記者役を楽しんでいるようだ。
しかしクリントがこの原作に興味を抱いたのは、主人公である新聞記者の生き方だったに違いない。
酒飲みで、ヘビースモーカー、上司の妻が大好き、規則大嫌い、約束を破る・・・いわゆるどうしようもないワル記者にシンパシーを感じている節がある。ハリー・キャラハンにも通じるそのポイントは「ワルだけど腕は超一流」という一点。
クリントは生活破綻者でも、大酒飲みでも、喫煙者でもないが、自分流を押し通す映画人としての共感は想像に難く無い。
二度目の結婚で幸せの絶頂にいるクリントだから、
シネマのなかでは、結婚に失敗しても懲りなくルーシー・リューを口説いたりするダメ親父をうれしそうに演じている。
俳優としても頂点を極めた男の、余裕ある演技プランを楽しめた。
さすが、もてるクリントならでは。美女(お子様まで)がいっぱい。
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