ディスタービア (2007)

文字数 785文字

【モヤモヤ】 2008/5/16



主演の高校生を演じた青年って、《トランスフォーマー》のヒーローだよね。
かの作品には、いい印象がひとつもない分、当若手俳優さんにも僕のイメージもいくぶん負のバイアスがかかってるとはいえ、また無論彼のせいなんかではないのだが、本シネマも僕にとっては《トランス・・・》の二の舞となった。
良く理解できないのだ・・・何を伝えたいのかが不明、モヤモヤ。

もっとも、
《トランス・・・》は、事前パブにミス誘導された嫌いはあるとしても、
その異ジャンルの扉を開いたのはこの我が身であり、好事家たちの絶賛から遠く置き去りにされたのも、その意味では仕方のないところだった。

しかし、本シネマのオーソドックスな作法になる簡略的シネマ前提、
・・・家に閉じ込められたため、他人を覗く主人公・・・という設定は、
というどちらかというとクラシカルな部類に入る。
この使い回し素材を、どうアレンジするのだろう?
シネマ大好きの血が騒いだ。

そしてまたもや、モヤモヤ。
どうやら本シネマは、優等高校生やその家族向けに企画されたものだ。
肝心要の「覗きに付随する悦楽」と「その代償である恐怖」が切れ味悪い、モヤモヤだ。
それもこれも、本シネマのベースがホームドラマ、それもハートウォーミングホームドラマだから。
父と子が旅するオープニングシーンがそれを象徴している。
こうなると、いくら大人役に個性派をそろえても空回りだし、
かえって個性を殺した陳腐なパフォーマンスに陥る。
デビット・モース、キャリー・アン・モスともに討ち死にしてる。
総括すると、
本シネマのモヤモヤは、あまりクレバーとは思えないキャスティングに尽きる。

老婆心:
しかしこの青年主演シネマの女友達(2本しか知らないが)は、
いつもお約束の妖しい色っぽさ。
オヤジたちはツイツイこちらに眼が往って、シネマに集中できない・・
これは別意味のモヤモヤ?
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