ベルファスト (2021)

文字数 633文字

【「振り返らず、前に進む」のだよ】 2022/3/29



1969年、ベルファストに住む少年の大切な思い出を優しく抱きしめてくれるシネマ、
僕にもこんな少年時代があったのか?・・・と遠い昔を振り返ったりした。
主人公の少年には、両親と兄貴、お爺ちゃん・お祖母ちゃん、相思相愛の同級生がいて、近所の方々は皆知り合いばかり。
時代はちょっとずれるけど、「ALWAYS三丁目の夕日」のような雰囲気すら感じるけれど、
ここは1969年ベルファスト、北アイルランド紛争の真っただ中で人々の心がどんどん荒廃してくる。
ベルファストにずっと住みたいという少年の願いはかなわない、でもそれは世界中の少年たちみんな同じことだ。人生の中で成長していく、少なくとも前進しようとするとき一か所に留まることは滅多にないのだから。まして、宗教の違いで仲間たちが憎み合い暴力を交え、軍隊に監視される日常は、とっくに日常を逸脱している。
お爺ちゃんが亡くなり、お祖母ちゃんを一人残してロンドンに引っ越す一家、
「行きなさい、後ろを見ないで」
とそっとつぶやくお祖母ちゃんの気持ちが僕にシンクロする。
人生は長く、世の中は広く深い、楽しいことも哀しいこともすべてを経験して生きることが大切なのだという気持ちが。

老婆心:
シネマの中で、数多くの名画が登場する。
「リバティ・バランスを射った男」、「恐竜100万年」、「真昼の決闘」、「チキチキ・バンバン」。
いつの時代でもどこの国でも、シネマは家族の娯楽のチャンピオンでしたとさ。
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