アバウト・レイ 16歳の決断 (2015)

文字数 686文字

【家族にカンパイ】 2018/2/5



16歳のレイを演じるエル・ファニングの実力をおもいきり知らされるシネマになっている。
ただし小さい頃からハリウッドの常連でありかつ近年主役パートも堅実にこなしている
エル・ファニングだけが本シネマの女優陣ではない。
アカデミー賞ノミネートのナオミ・ワッツが母親、
アカデミー賞のスーザン・サランドンが祖母で豪華に脇を固めている。

テーマは、LGBT、16歳のレイはトランスジェンダー、男の子になるための治療を切望する。
そのためには母親の承認とともに行方の知らない父親の承認が必要だ。
そんな状況の中で徐々にこの家族の真相が明らかにされていく、うまいシネマ展開だった。

おばあちゃんは昔昔「性の解放」戦士だった、今も女性のパートナーと結婚している。
そのおばあちゃんが自己解放前に産んだのがお母さん。
お母さんは未婚のままレイを生んでシングルマザー。
なんと今時の家族ではないか!

この家族の息遣いが本シネマのエッセンスになっている。
おばあちゃんはいまだに親離れしない娘を愛の鞭で別居させようとしている。
お母さんは、レイの希望にこたえることに今一つ自信が持てない
・・・本当に娘(息子?)のためになるのかと。
レイは新学期には転向して男の子として新たなスタートを切りたいと願うのみ、
はやく治療を開始したい。

物語には、必ずトラブルがある。
行方不明の父親、レイの知らない家族の秘密が少しづつ解き明かされてくる。
そして、クライマックスに向けてみんなが家族を意識し自分を省みレイのために動き出す。
ハッピーエンディングの三人の表情(祖母、母、孫)が愛おしくて仕方がなかった。

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