ザ・ファブル 殺さない殺し屋 (2021)

文字数 707文字

【あれだけ暴れて殺さない不思議】2021/6/18



「続編に名作なし」といわれる(僕が言ってるだけだけど)、少し心配しながら
拝見した。
前作は、コミック原作だけに馴染みが薄かった分だけ物語設定のユニークさについつい惹かれてしまった記憶があるが、内容は完全に忘れ去っていた。
忘れ去ったものと比較して、名作かどうかを判断することは実はできないのだが。

前作のレビューでは、柳楽優弥さんの不当な扱いに憤っている、
岡田さんとの演技合戦だったのにクレジット順位が低いとして憤っている。
つまり、レベルの低いレビューだった。

さて、今回はしっかりとチェックしてみよう。
謹慎中の都市伝説殺し屋「ファブル」は、今作でもまだ謹慎が解けないようで幼稚なイラストを描いたり、ボケをかまして周辺を和ませている。
謹慎中の「殺し」は破滅につながるという父ボスからの命令に、まだ従順に従っている・・・これが本シリーズのベースである。
凄腕だけど「殺し」を封じられた主人公が敵対する悪い奴らにどうやって立ち向かうか・・・ここが前回と同じ見どころになってはいる。
敵役(かたきやく)を演じる堤真一さんがコミカルに下劣なワルを表現しているが、どうしても役に徹しきれないのは彼の俳優の重みなのか?
終始一貫しない悪の姿は、キーパーソンとなる車椅子少女の復活という安易な感動エピソードとともに、僕を白けさせる。

緊急事態宣言下のストレス解消を目的として、岡田さんのスタントアクションとVFXアクションを愉しむだけのコミック版シネマでもいいのだ、
中途半端な正義感を醸し出したりする必要はなかった、先日観た「NOBODY」のように冷徹に処すべきだろう、「伝説の殺し屋」ならば。
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