英国王のスピーチ (2010)

文字数 909文字

【王位継承エンターテイメント・プロパガンダ】 2011/2/27



タイトルそのまんまの実話だそうだ。

世界に君臨する大英帝国国王が「吃音」を克服するというのが大きなテーマだった。
それも第二次世界大戦に突入したときの戦争放送でその成果が問われる。
本来よくできた脚本だと褒め上げるところだが、
実話だし相手が王室だと手放しで感涙露わにもできなかった。
そこで、
今回は【がいに得したこと】
(僕の出身地のお国言葉 ・・・意味はとても得したこと)を列挙してみたい;

①兄貴のエドワード8世は「王座をかけた恋」などとスキャンダルがらみで認識があったが、 
 その後始末をしたのが本シネマの主人公ジョージ6世だったことを不勉強で、知らなかった。
②ジョージ6世の吃音は幼少期の身体矯正が原因だったらしいが、
 一般的にもそうらしい、知らなかった。
③もう一方の主役である吃音治療のライオネル、
 当時ロンドンでのオーストラリア人階級位置付けも知らなかった。
④そのオーストラリア家族の質素だが教養高い生き様も、知りえるわけもなかった。
⑤英国王室メンバーにはシニカルな面があると推察していたが、
彼らにとっては王室たることがカンパニー業務だった、いやいや知らなかった。
⑥国家の象徴たる「王」には何ら権力がないまま、
 コミュニケーションは大きな義務として負担になる、
 なるほど一社会人としてもこれはしんどいと思う、知らなかった。
⑦禁止用語、罵声は王たる人柄と関係ないものの(これもうすうす想像していたが)、
 口に出す爽快感は英国王もおなじだった、知りたくなかったが・・。
⑧政治家、宗教家たちは結局のところ、王室を自分たちの都合のいいように利用するだけ、
 これは知っていたが。
⑨結論めくが、国王の真の友になろうとすることは奇跡であるからこそ
観客はその真実を知りたがる、そこにエンターテイメントがあった。
⑩おまけ:我が日本の皇室は英国王室を見習っているとのことだが、
それにしては知りたいことが明らかにされない、もっと知りたいものだ。

本シネマは上記の意味からも「英国王室御用達」プロパガンダといってもいいだろ。
時まさに継承の時期にさしかかっている。

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