スラップ・ショット (1977)
文字数 478文字
【イメチェン ロイ・ヒル】 1978/2/11
「明日に向かって撃て (1969)」、「スティング (1973)」のジョージ・ロイ・ヒル監督には品良いスマートなイメージを抱いていた。
本作はそんな気持ちを裏切る下品な男たち(アイスホッケー選手)がズラリと登場し猥雑とエゴと暴力をむき出しに見せてくれる。
英語力不足のため猥褻な言葉に実感が伴わないがおおよそのことは感じ取れるし、暴力はシネマの見せ所だろうから愉しむしかない。
そんな暴力に酔いしれる観客に自分の姿が映り、それが否定できないことに一層打ちひしがれる。
反則暴力を売り物にしてまで生き残ろうとする男たちと、逆にプライドを捨てきれなかったエリートが自分を解放するクライマックス、
どちらにも共感を感じながら同時に苦い思いが胸に広がっていた。
シネマ全編、晴れ晴れとした映像は封印され、重苦しい空気の垂れこめる中繰り広げられる男たちの怨念は美しいものではないがひとつの真実なのだろう、きっと。
ロイ・ヒル組 ポール・ニューマンが繊細な匂いを払拭できないではいたが、またまた好演している。
(記:1978年2月11日)
「明日に向かって撃て (1969)」、「スティング (1973)」のジョージ・ロイ・ヒル監督には品良いスマートなイメージを抱いていた。
本作はそんな気持ちを裏切る下品な男たち(アイスホッケー選手)がズラリと登場し猥雑とエゴと暴力をむき出しに見せてくれる。
英語力不足のため猥褻な言葉に実感が伴わないがおおよそのことは感じ取れるし、暴力はシネマの見せ所だろうから愉しむしかない。
そんな暴力に酔いしれる観客に自分の姿が映り、それが否定できないことに一層打ちひしがれる。
反則暴力を売り物にしてまで生き残ろうとする男たちと、逆にプライドを捨てきれなかったエリートが自分を解放するクライマックス、
どちらにも共感を感じながら同時に苦い思いが胸に広がっていた。
シネマ全編、晴れ晴れとした映像は封印され、重苦しい空気の垂れこめる中繰り広げられる男たちの怨念は美しいものではないがひとつの真実なのだろう、きっと。
ロイ・ヒル組 ポール・ニューマンが繊細な匂いを払拭できないではいたが、またまた好演している。
(記:1978年2月11日)