アウトバーン (2016)

文字数 451文字

【不真面目な クライムロマンス&コメディ】 2016/6/15



予告編に曰く : シートベルトをしてご鑑賞ください
アウトバーンでの激走、クラッシュはご案内のとおりシートベルトを着けてみたほうがいい。
でも、アウトバーンでのカーアクションだけが本シネマの見せ場ではなかった。

アンソニー・ホプキンスとベン・キングズレ―が敵対する親分を演じて笑わせてくれる。
一方は下品で狂気、他方は偽善で冷酷、そんな悪を思い切りカリカチュアしてくれる。

ストーリーや謎解きは大したことはない。
若者カップルもある意味パターン化されている、不幸で貧乏だけど深い愛に結ばれている。
「愛のためには どうなってもいい」と昔から語り継がれた普遍のモノローグが繰り返される。
どんどん主人公の逃避行が霞んでくる。
最後まで主人公を追跡し襲撃する組織の暗殺リーダーが、逆になんだか愛すべき存在になってしまう。

事前にはつかみどころのないシネマだと懸念していたが、なかなか愉快な不真面目さに参ってしまった。
どっちつかずの中途半端はこの際無視してしまおう。
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