プレステージ (2006) 

文字数 483文字

【ケインとベイル】 2008/5/16



よくできたミステリー&サスペンスじゃないですか!
華麗なる手品師たちの技の競い合いとばかり思い込んで敬遠していた、
悔しいぃ~。
まずは観てみよう・・・の基本を怠ったな。

なんといってもクリスチャン・ベイルの演技がエキセントリック、溜息ものである。
彼の奔放な感情迸流をマイケル・ケインが優しく見守りながら
適切な澱みにエスコートしている図式、
これって僕のお気に入りの「バットマン・ビギンズ」と同じだ
・・・再度歯噛みしてしまった。
最近の特筆すべき我が大失態だ。

エンディングのサプライズに触れることなく、本シネマの妙を愛でるとすれば、
「古典的トリックと荒唐無稽詐偽もどきサイエンス」の間に横たわる
暗渠がもたらすカタルシスとでも・・・。

換言すれば「精神(こころ)と物理(からだ)」のコンペティションを楽しむとでも・・・。
なにやら加速的禅問答になってしまったけど、
間違ってもマジックエンタテイメントを予断してはいけない。

人間の心の奥底にある感情、「嫉妬」と「復讐」の物語だった。
この両玉は甘美で知らぬ間に魂を奪われてしまう、
お気をつけなよ皆の衆。



ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み