まほろ駅前狂騒曲 (2014)

文字数 604文字

【駅前??】 2014/10/24



シリーズ2作目。
続編に当たりなし・・・とはうまいことを云ったものだ。

便利屋多田(瑛太)と居候の行天(松田龍平)のコンビは不動だと思ったが今回もその思いは変わらない。
一番欠落していたのは「まほろ駅前」の猥雑感だった。
言い換えれば、東京でありながら神奈川の田舎に突出した、「まほろ」の粗野な風情が薄れてしまっていた。
クライマックスが、駅前ではなく代替場所での陳腐な警官隊包囲シーンとなり、流れの中でも思い切りトーンダウンしていたのにも失望した。

想像するに、敢えて登場人物の感情に重きを置いたのだろうか?
行天の生物学的娘や、多田の死んでしまった赤ん坊は確かに強烈な隠し味である。
二人の「子供に対するトラウマ」の告白ごっこシーンは、しかしながらあまりにも間延びし過ぎだった。
この物語は、バカバカしさが身上のはずだった。
常連には二人以上の馬鹿馬鹿しいメンバーがいる、そういえばルルやハイシーはどうしてしまったのか?
鏑木社長との恋愛エピソードは、作品の大いなる希望なのに、経過も含めて中途半端な紹介だった。

いや、いや、繰り返しになるが、やっぱり駅前の大団円が無視されたのは許しがたい。
似非宗教グループ、ヤクザ、老人たち…それを取り囲む大勢のやじうま。
衆人環視の中での「指きり」こそ、この町の猥雑の象徴となると思っていた。

どこかで、脚色に抜かりがあり、編集をちゃんとしなかったに違いない。
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