スクール・オブ・ロック (2003) 

文字数 869文字

【人生は、ロック!】 2007/8/26



ジャック、ブラックが場違い・・・と言うより「借りてきた猫」みたい。
ブラックをブラック風に例えれば:
「300円食べ放題開店50周年記念」のトンカツ屋に座ったイスラム教徒の如し・・・なんてね。
といっても、これは本シネマのことではない。
「ホリデイ」で僕が初御目文字したジャック・ブラックのことだ。
面白スパイスを振り撒きながらも、
ケイト・ウィンスレットの恋人役になんだかとても居心地悪そうだった。

で、
この若者はいったい誰っ?てことで本シネマにたどり着いた次第(不勉強でしたが)。

ずばり本シネマは、
ハイソサエティ階級が下世話に触れて人間性に目覚めるという古典的流れに、
ロックを注ぎ込んだ痛快シネマだ。
古典パータン代表「ローマの休日」ほどのプリンセスセレブリティはないものの、
名門プレップスクールのガキ達(失礼)もそれなりにむかつく程度に上品で出来がいい。
そんな彼らに下品な(失礼)ロックを、ロックの魂を教えるロック馬鹿がジャック・ブラック。

ここは、水を得た魚そのもののジャックの独壇場だ。
キッズバンドパートの選定過程は興味深かったし、
スタッフを含めた人心掌握も見ものだったし、
ロックは皆で演奏しあって曲作りするなんてのも新鮮な驚きだった。
単純なサクセスストーリーでなく、
なにより荒唐無稽がディテエイルにしっかりと裏打ちされている。
お決まりともいえる、直前のトラブル、その危機を救う心善き人たち・・・
定番というなかれ。

ジャックの存在はこの定番を補って余りある。
ジャックのギター演奏と歌唱力だけでも観る価値あり。
そうなんだ、
何よりもジャック・ブラックの個性の輝きを楽しめるシネマだった。
体型と風貌から西田敏行さんにかぶるイメージがあるが、
西田さんがその昔、TVで売り出し中の頃に、
プレスリーのビラビラの衣装でロックンロールを歌っていたことが懐かしく思い出された。

ジャックも年を重ねて、アドリブの天才的役者になるんだろうな・・・そんな予感を覚えた。
人生は、ロック!
イェーイ、僕も体の続く限り、キ-ポンロッキンだぜ。

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