サバイバルファミリー (2017)

文字数 458文字

【自転車ロード・ムーヴィー】 2017/2/14



物語の核となる災害の定義が凄まじい。
電気、電池が使えないとすれば人間は江戸時代に戻るしかない。
その江戸時代の東海道中を描いたのがシネマ前半部分だった。
しかし、江戸時代には道中には宿場町が完備されていたことを思えば、
この家族4人の道中は無謀の一言に尽きる。

その無謀さを脇においても、このサバイバルは理解できなかった。
最後は「夢オチ」になるんだろうな・・・ぐらいの現実感の欠如だ。
まぁ、あそこまでたどり着いたのがせめてもの妥協点だったのかな。

しかしながら、
無謀な旅の中で出会う様々な人々、
そして家族を思いやる気持ちの変化はロード・ムーヴィーの王道を走っていた、
自転車のスピードだけど。

人の弱みに付け込む商売はいつの世にも、
高速道路であったサイクリストファミリーはナチュラリストを代表し、
岡山の燻製爺様は地方創生を訴える、
なかなか現代社会の病巣を突いた展開だった。

災害がなければ近代社会の脆弱さを実感できない悲劇、
少しでも今を修正するために役立てばいいのだけど、このシネマ。

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