サン・ジャックへの道 (2005)

文字数 454文字

【元気でいきましょう】 2008/8/9



いつか落ち込んだときに観てみようと、勝手に決めていた。
おかげで、少し元気になった。

3ヶ月かけてキリスト教聖地を巡る男女9名の物語。
そう、日本にも四国88ヶ所巡りという古くからのイベントが継承されている。
88ヶ所お札巡りは未経験であるが、それとなく想像できるのは、
宗教的大義名分を掲げた個人鍛錬の傾向であり、
民衆に強く支持された歴史的習慣であり、
内包する国家、領土の枠を超えた自由というカタルシスだ。

本シネマも然り。
異国の風土の美しさと厳しさ。
ストイックな団体行動規範と個人の尊厳の間に揺れ動く感情。
新鮮というよりストレスでしかない未知の人間との遭遇。
ここに宗教的ミッションは毛ほどもない。
「金」、「愛」、「病」、「仕事」が主人公9名をこのロングトリップにいざなう。

ロード・シネマの定説どおり、9名にふりかかるハプニングの数々を乗り越えて、
それぞれにハッピーエンディングが用意されている。
ふと、いつか88ヶ所を巡っている自分の姿を思い浮かべたりした。
確かに元気になった。
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