ザ・マジックアワー (2008)

文字数 702文字

【CHANGEですか?監督?】 2008/6/8



期待しないわけにもいかず、予断を遮断することもできないのが三谷シネマ。
え~ぇ、知ってますとも 
「三谷シネマの真髄は脚本にあり」ってことも。

そこから僕が想定してしまうのは;
緻密なダイヤグラムのような進行に我を委ねる歓喜であり、
散りばめられたエピソードの布石が辻褄あってカタストロフィに終結する擬似奇跡だ。

今回はすべて打っ遣られたと思った、悪い意味ではない。

もしかして僕の想定どおりのシネマだったら、当然それに100%満足はしても、
「あしたのマジックアワー」をもはや三谷シネマには求めないことになったかも・・・?
間違いなく、三谷シネマは、GHANGEした、そして進行中だ。
その進化の先は150%なのか、300%になるか?
これからの愉しみがまた増えた。

もう少しフォローすると、
三谷コメディは、今回ひとつステップを踏んだ、
つまり、ある意味コンセプチャルなメッセージを内包した。
このステップが上段か下段かは、観客・ファン次第。
僕はといえば、業界用語「マジックアワー」にこめられた想い、
意味を確りと受け止めてしまった。

いつまでも、脚本の妙に悦に入ってるのは天才とも思えない・・・
と実はちょっとだけ懸念していた。
シネマは総合芸術であることを、本シネマでは愚直にも役者に言わせている、それも執拗に。
そう、本シネマは過去に比較して映像、証明、美術などのパートがずいぶん底上げされた。
脚本勝ちの違和感は今回はなかった。

天才脚本家三谷が大きくシネマクリエーターに向けて発進した。
だから、コメディの完成度は今回関心外だ。
ひとりコメディにこだわっていた西田さんは、むろん大好きだが。

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