ROMA/ローマ (2018)

文字数 546文字

【あくまでも 美しく、逞しく 】 2019/3/14



2019アカデミー賞 監督賞・撮影賞・外国語映画賞 3部門に輝く 
アルフォンソ・キュアロン作品。
キュアロンシネマの撮影へのこだわりは今更驚くことでもないが、
今作ではモノクロ映像に徹する。
1970年のメキシコシティを表現するためのモノクロ画とは思っていなかったが、
案の定、黒白の朧気に酔いしれることになる。
そしてエンディングシークエンス、海岸で集まり抱き合う主人公たち、
モノクロの波と太陽が僕を圧倒する。

物語は、キュアロン自身の少年時代をベースにしているとのこと、
主人公は少年の母親と女中の娘、二人ともに逞しい女性だった。
一年間の時の経過のなかのエピソードも、
この二人ならではの生き抜く根性を見せつけてくれる。
裕福な家庭、父の家出、女中の妊娠・出産、地震、反政府暴動、
・・・135分間 退屈する暇はなかった。
この二人を演じた女優さん、
ともに アカデミー主演・助演女優にノミネートされているのも至極当然だろう。

ということは、
キュアロン・フィルム(それもメキシコシネマ)が
またまたアカデミー賞を席巻したことになる。
そのうえ、本シネマでは脚本はもちろん撮影までキュアロンが担っている、
となると エマニュエル・ルベツキはどうしたのか、心配になった。
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