レイン・フォール/雨の牙 (2008)

文字数 632文字

【グローバル化って大変だ】 2009/4/25



空が灰色の重苦しいドーム、
そこから雨がまっすぐに落ちてくる。
こんな休日に観るシネマに期待したのは
灰色の向こうにきっとある柔らかな春の陽。
まさにタイトルも「レインフォール」だし・・・。

しかし、
願望は、いやちょっとした癒しすらかなわなかった。
一体これをなぜスペシャル予告編にしてしまったのか?
連続ドラマですらいまどき薄ら寒い、人物紹介編にしてしまったのか?
伝説の殺し屋は、書類上でしか説明できなかったのか?
殺しのテクニック開示をなぜ封印したのか?
そもそも殺し屋はなぜこんなに優しいのか、人が好いのか?
ヒロインの職業ピアニストの印象が薄弱なのは意図的か?
ヴレッジ・ヴァンガードで弾く音楽か、そもそもあれは?
二人の恋はプラトニックなのか、それとも仲良し同士なのか?
理由なき好意は気味が悪いだけ、そこまで原作を捻じ曲げるか?
職人刑事になにができる、ましてCIA相手に?
日米のスキャンダルを扱うテーマまで手を出して収拾できると思ったのか?

すべては、脚本の不備に尽きる。
原作を刈り込む作業でつまづいている。

気の毒なのは俳優たちだ。
統一感のない演技に終始せざるを得なかった。
椎名さんは最後までジョンの表面をうろついていた。
長谷川さんはミスキャスト、本人に責任はない。
柄本さんは例によってマイウェイに走った、誰も修正してあげなかった。

そして、いきなりの「つづく」。
僕は苦笑いするだけだった。
監督が自然死したら、間違いなく犯人はジョンだ。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み