愚行録 (2016)

文字数 522文字

【怖い、暗い 「涙そうそう」】 2017/2/18



オープニングシーンとエンディングシーンの突き抜けた感性に
僕は本シネマにどっぷりと浸ってしまう。
初監督作品とのことだけど、石川監督なかなかのテクシシャンに違いない。

オープニングで、物語の暗さ、トリッキーな側面をあっさりと暗示してしまう。
エンディングで強かで貪欲な未来を想像させてくれる。
それもありきたりの満員のバス内情景から。

油断できないストーリー展開の妙味は原作に譲るとして、
今作では女優さんにたくさん会えるのがうれしい。
女性たちのきらりと光る個性を少ない出番で表現してくれた彼女たちが素晴らしかった。
その中で満島ひかりさんの顔だけの演技、指の表情に圧倒されてしまう。

しかしながら、忘れていけないのは 妻夫木聡さん。
いまさら彼に名優の言葉は必要ないけれど、
今シネマの 「静かなるキレ男」は彼オリジナルの印象深い人物像だった。
ますます、その芸域を広めている、これからもホントに楽しみなことだ。

念のためだけど、
ミステリーシネマとして十分な構成と演出だった。
ビリギャルネタの使い方、フラッシュバックの多様性、
独白の肩すかしなど僕を散々愉しませてくれた。

石川、妻夫木、満島 各位の次の作品が楽しみだな。

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