羊と鋼の森 (2017)

文字数 420文字

【どうすれば、仕事うまくできますか?】 2018/6/9


 
全編ピアノの音色と森の植物・水・風・空とのモンタージュに心が穏やかになる、決して退屈ではなかった。近年騒がしいシネマが大勢を占める中での英断だ。

心優しき調律師の物語。
ピアノ調律師のサクセスストーリー・・・といってしまえばそれまで。
しかし、先年の「舟を編む」と同じく、切実な職業物語が強い個性を放っている。
仕事をすることの意味を、今の時代がもう一度問い返してきたようだ。
ただし本作は、17歳の少年がある場面で自分の就くべき仕事、その本能に目覚める特殊な事例ではある。
シネマは一方では、才能は努力によって開花するものであることも説き教えようとしている。
なんとなく学校を出て、ぼんやりと就職して、だらだらと生きていく現代の多くの人間にとって、本作のような仕事環境は夢のお話なのだろう。

そう、夢を見ればいい、人間は夢を見ないと生きていけないのかもしれない。

調律師になりたい若者が増えるかな?
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