マリー・アントワネット (2006)

文字数 757文字

【「女性よ、 常にクィーンであれ!」】 2007/8/14



シネマ大好きな友達から聞いていました・・・
「ナイキのスニーカーらしきがちらりと映る」って。
目を皿のように、リモコン片手に探しました・・・あっけなくめっけ。
このスニーカー云々が端的なように、本シネマは歴史上のマリー・アントワネットを描いたわけじゃないのですね。

●僕が目の当たりにしたのは;
件のシューズをはじめとしたハイファッションへの傾倒であり、
スィーツの贅沢耽溺であり、
シャンペンの大盤振る舞いであり、
ジュエリーのきらびやかさであり、
ヘアー、メイクのアバンギャルドであり、
インテリア、エクステリアの完璧であり、
・・・・・・浪費と自己満足のマリーの姿です。

●これら放蕩とも言われて仕方のない所業に続いて目にしたのが;
子供を慈しみ、
スロ-ライフ、有機食品を享受し、
カントリーネイチャーを愛で、
・・・・・・自然に感謝するマリーの姿です。

アバンチュールもドラッグにも手を出す好奇心は究極、芸術に清められ昇華されました。
世間の風評には硬く口を閉ざす嗜み、危機に際しての品格、何よりも弱音を見せない誇り、
僕の理想の女性でした。

フランス革命下のスキャンダラスな王妃マリー・アントワネットの姿を借りた
壮大な女性賛歌、自由なる女性魂を見させてもらいました。
本作品は必ずやエポックメイキングシネマの評価を遅からず授かることでしょう。

世界で二番目に古いと自嘲されている(英国皇太子談)職業「王族」。
いまや絶滅種として世界的好奇の目で保護されている「王族」。
敢えてこの消えゆく階級に女性の自由を投影した着想に、ソフィア監督の非凡を感じました。

とっておきのセレブリティは王族、女性では王妃、クィーンです。
セレブリティたる女性はかくありたいものです。
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