ステキな金縛り (2010)

文字数 689文字

【食事は薄味、三谷作品は濃い味が好きです】 2011/11/1



フランク・キャプラがお好きなようですが、このたびは和風コメディに変身しましたね、監督?
和風の薄味の中にも「甘辛」をピリリと効かせた味わいという申し上げ方もできますが、
日本人誰でも一応は納得できるそこそこの味加減という受け取りもできました。

この味加減が実は僕には物足りませんでした、実のところ。
「THE 有頂天・・・」、「ザ・マジック・・・」ともに洋風の濃い目、それもハイブロウなお味だったと懐かしく思い出しました。
客席で噴出し報復絶句したのも、緻密に構成された笑いの連続に翻弄されたからでした。

高級洋風テイストは万人向けとはいえません。
サポーターが万人向けのTV組織であればなおさら洋風は避けるべしとなりますよね。
でも、これはひとつの変身です、
またいつの日かコテコテで精密なコメディに戻ってください。
お願いします。

ところで、
今シネマの見所は、やはり西田さんですね。
アドリブで三谷ワールドの風穴を開けていた西田さんがとうとう三谷ワールドを吸収してしまったみたいでした。
スラップスティックな笑いが席巻していました、ちょっと消化不老気味です。
ギャグに対抗する中井さんの生真面目演技が輝いていましたが西田さんの物量に負けた感もしました。
西田さんが看板を背負わなければいけないプランがそもそもの僕の不満です。
西田さんにはフリーで好きなようにアドリブをかまして三谷監督をどぎまぎさせる・・・・この構図が宜しいかと。

舞台劇をシネマに再現し魅力を加速させることを今後もずっと期待しております。
食事は薄味、三谷作品は濃い味が好きです。
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