セラフィム・フォールズ (2006)

文字数 571文字

【一粒で二度おいしい?】 2008/9/20



ピアース・ブロスナンとリーアム・ニーソンの男臭い姿にびっくり、がっかり。
キャスティングから想像していたお洒落なウェスタンとは程遠い、
ルールなしの追跡劇、殺し合いの連続に、ただただ目を見張ってばかりいた。

特にブロスナンの役柄は、追われ狩られる側。
どんな手を使ってでも生き抜く根性が全身からあふれた名演技だが、
いわゆる汚れ役、それも文字どおりとっておきのどろどろの汚れ具合だった。

オープニングから始まる追跡劇は、その怨念の影すら説明されないまま、
突っ走る・・・・跡に残される屍の数々。

と・・・ふとある瞬間からシネマのトーンが変わる。
確かに、執拗な怨念晴らしにそろそろうんざりしかけていた頃、
何かが起きる。

まさか、それはないでしょうの疑念を頭の隅に留め置いても、
突然のシュールな映像に僕は意味なくも魅了される。
いつの間にか、憎みあう男たちの形相に現れる、許しと労わりの感情。
恩讐を超えて・・・というより洗脳され改心した男たちがそこにいた。

なるほど、セラフィム フォールズなのかい?
なるほど、アンジェリカなのかい?

異色のキャスティングで描く復讐ストーリーが神の手にゆだねられる。
このエンディングを裏切りとみるか?  クレバーと納得するか?
虚を突かれた分ポイント計上してもいいが、終始はやはり一貫していない。
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