ドクター・デスの遺産 -BLACK FILE- (2020)

文字数 673文字

【シネマ以前デス】 2020/11/7



このレベルの本編をシネコンでマスクをつけて、
シートを間引きして、
クシャミをこらえて観ること、
これがコロナ禍の世界観でしょうか?

無理やり本編らしく2時間越えになってはいるが、
無用なシーン・台詞を省いていけば、TVの二時間(CM時間込み)ドラマスペシャルになる。
またもや、TV界の傲慢を垣間見たようで情けない想いになった。

綾野剛さんを観たくてシネコンに足を運んだ、
共演人もアクの強い方、美しい方が揃えられていて、それなりに俳優さんへの期待も高かった。
たとえれば劇中、犯人似顔絵で役者が特定できるのは良し悪しとはいえ、俳優冥利に尽きるのかも?

そんな俳優さんが機能できずアップアップしていた、
そんなシネマは顧客としても観ていてつらいものだ。
足掻けば足掻くほどリアリティからドンドンと離れていく演技指導は、
もうこれでお終いデス。

加えてののチープな映像、
何も豪華に飾り立ててほしいわけではなく、
現実を感じさせる撮影場所、大小道具が手抜きにされると、
シネマという虚像は脆くもあっという間に崩れ去る、
シネマが総合芸術である所以だ。
ホワイトボードに張り付けられたプリントアウトの綺麗な文字の捜査報告書がその典型、嘘感がつのってきた。

捜査内容は鑑識を含めておざなりで一般的、
プロットも平坦で謎ときにもならない、
親子の感情もちっとも汲み取れていない。

これは新型コロナ感染の何らかの影響だったのか?
想像を超える大勢のスタッフが関わるシネマ創りに手抜きがあったのなら、
公開を見直してもよかったのかも。

間違いなく本作は、シネマ以前デス。
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