合葬 (2015)

文字数 442文字

【スリラーコントですか?】 2015/9/28



徳川幕府終焉を一切ひっくるめて合葬しているようでもないし、直参たちのやり場のない寂寥を弔うものでもないようです。
シンプルな映像で武士の世界をカリカチュアしようとしていたのは好感が持てますが、
アバンギャルドに徹することもなく、と言ってリアリズムに執着しているわけでもない揺れ方でした。

明治維新の徒花でした彰義隊の、徒花たるゆえんも深く掘り下げてくれません。
そこに集まった3人の若者の生き方は、しかし今更もう一度振り返る意味もなかったようです。
柳楽優弥さんの近況を見たくて本シネマにたどり着いたのですが、役柄の個性がよくわかりません。
彼と許嫁の今生の別れに巻き込まれた男が二人いました。
巻き込まれながら喜々として死を選ぶ若者、何事にも動揺しない年長者の花婿の二人です。
彼らの生き方はどことなく怖くて、でもどこか嘲笑を引きずっていきそうに感じました。
スリラーコントというイメージはこの時湧き起ってきました。

本当は何を合葬したかったのでしょうか?
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