博士と彼女のセオリー (2014)

文字数 566文字

【ホーキング博士の小歴史】 2015/3/13



ホーキング博士がご存命なのに「歴史」とは不謹慎だろうが、本作品は彼の挑戦し続けた生き方の記録だ。

命ある限り、そこには希望がある。
不遇な生き方を強いられる人でも諦めることなく前を向いて生きることの大切さを、赤裸々に伝えてくれる。
いえいえ、それは天才であるホーキング博士のお話でしょう?・・・・ということにならないのが本作品のエッセンスだろう。
ストーリーのベースは最愛の妻ジェーンの原作になるだけに、かなりの程度穏健ではあるが彼女の不倫すら明らかにされる。今どき、不倫なんてものは井戸端会議でも人気薄だが、不治の病のホーキング博士を愛して結婚を強行したジェーンだけに衝撃的だ。

かように、シネマはホーキング博士の小歴史を描いていく。
ALS発症で余命二年と宣告されながら、3人の子供を作る、ご本人は生殖システムは別ルートと宣う。
そのALSからも逃れて2回の結婚をする。
前述したジェーンの愛人との親交。
頑なまでの神の存在への抵抗。
特段天才が故の人生とも思えない。
だからといって、僕には博士の真情を推し測ることすらできなかった。

この複雑でナイーブなホーキング博士を完璧にコピーしてしまったエディ・レッドメイン。
本シネマは、彼のホーキング博士なりきり完成度が、そのまま作品の評価になっていいのだろう。
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