ブラッド・ワーク  (2002)

文字数 627文字

【さらばハリー】 2013/2/1



心臓移植がスト-リーのキーになっており、クリント扮する元FBI分析官は終始、移植直後の胸の痛みに顔をしかめ拒絶反応防止剤を服用しながら連続殺人鬼を追跡する。
甘いプロット、キャスティングだった、まだハリー・キャラハンを消し去れないのか。

ところで、クリントは以前からシネマ製作にプライベートな部分を持ち込む傾向がある、まるで中小企業のオーナー社長のように。まぁ、これがシネマの質を損なうわけでなく、逆に貢献していることが多いとしても、あまり自慢することじゃないと常々思ってはいたけど。

それじゃ、今回のプライベート部分は何か?
まさかクリントに心臓障害・・・!
・・・なんてことはないだろう。
そうじゃなくて、ずばり「老い」である。
役柄では60歳前、実年齢は72歳。それでもスタントマン無しで自らアクションをこなしている。さすがに、観ていても辛いぐらいの体の切れ具合である。心臓移植予後の役作りとしてみてもだ。
プロファイラー役、それも引退した身だというのに、観客がアクションを期待する以上、提供するのがクリントの流儀。
観客としても複雑な気持ちになる。僕は、「もう、いいよっ」って叫んでしまった。
これでダーティ・ハリーの亡霊ともお別れしてもいいよって。僕らも満足したよってね。
そこで突然気がついた。
クリントもこれでハリーは最後だよって伝えてることに・・・。
さすが、ダーティー・ハリーの後始末まで見せてくれた。やさしいクリントならでは。
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