キングスマン (2014) 

文字数 643文字

【大英帝国由緒正しい情報機関物語】 2015/9/2



ジョンブル魂横溢の楽しいシネマです。

英国を代表するベテラン、そして才能ある新人たちを配して
これでもかと英国風味を演出してくれます
その中身はといえば、英国帝国を偲ばせる「情報活動」、
もっと言ってしまえば「007シリーズ」への熱い愛情をベースにしたパロディです。
パロディへの微笑は、しかしながら、過激・華麗な殺戮シーンで凍り付いてしまい、
何とも言えないアンビバレンスに酔いしれます。
英国伝統職業「情報機関物語」が現代によみがえったシネマでした。

本作のカタキ役 ヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)は
スペクターのブロフェルドとは違うポップな存在、全然怖くないのです。
本当に怖いのは地球規模の殺戮を容認してしまう特権階級だという告発が、
これまた英国的自虐ユーモアです。
このノアの方舟型大量調整アイデアは、
冗談ではなく現在進行しているリアルな恐怖であると
暗に警告しているところもジョンブルの面目躍如でしょう。
・・・なんて小難しいことなんて考えず、お約束の秘密兵器を駆使した、
ヴァージョンアップされたアクション、
そして驚愕の爆発シーンを愉しんだ方がいいでしょう。
そして僕は半世紀前 007に出会った衝撃を思い出しました。

007スピリット継承のエピソードを一つだけ:
世界を救ったご褒美が某スカンジナビア王妃から贈られるのですが、
スパイはこれがなくっちゃやってられない,
なんと言っても女王陛下のキングスマンですから。
続編を期待したいものです。

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