CODE46 (2003)

文字数 315文字

【愛の記憶】 2007/4/23



タルコフスキー《惑星ソラリス》に見た東京がふと甦るような上海の無機質なハイウェイ。
都市が大きく変貌することは、それ自体SFなのかも知れない...と思った。
SFのロマンに現実が追いついてきている今、近未来に人間らしさを追い求めるのは、僕らに残された最期のはかない抵抗なのかもしれない。

人間らしさの証明が「叶わぬ愛」であればなおさら切ない,苦しい。
男女の衝動的、運命的愛の顛末をこのSF都市に置き去りにしたら、それは切ないものになる。
本作品のように、記憶を全て消してしまって、知らんふりをして生きていくのが楽で容易い時代になってきた。

国家管理に身を委ねる未来を、もうそこに、目の前に感じて恐怖になった。
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