ファントム・スレッド (2017) 

文字数 468文字

【怖くて奇麗な物語】 2018/5/31



ダニエル・デイ=ルイスのシネマを逃すわけにはいくまい、
ましてこの後俳優業をやめると聞いては。
今回も徹底した役作りをしたというその人物は、オートクチュールデザイナー。
控えめに言ってもバイアスのかかった人柄が多いハイファッション業界のオーナーデザイナー。
まさにダニエル・デイの望む設定のシネマだった。
小さくともハウスの独裁君主である主人公ウッドコックの横暴と、
彼に見初められた小娘の愛の闘いがスリリングだった。

冒頭 主人公の身づくろいがエキセントリックかつ魅力的だった、
デザイナーらしい朝のひと時に期待が高まる。
そのシーンに流れるスタンダードジャズのピアノの重みが映像によく似合う。
本シネマではこのジャズからオーケストラ楽曲まで全編
音のカタルシスに酔いしれることもできる。

女性のハイファッションに携わると女嫌いになるだろう主人公を
今一度女性愛に目覚めさせようとする若き女の傲慢愛。
主人公が結婚してからがその戦いは山場を迎える。
さて、その愛の行き場はどこに?

ダニエル・レイ最後のシネマお見逃しなく!

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